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2025.06.03
介護支援専門員更新研修に思うこと
介護支援専門員(ケアマネージャー)の更新研修が始まりました。
ケアマネージャーの資格は一生涯有効ではなく、5年に一度の更新研修を受講しなければいけません。失効した場合にあらたな試験が必要というわけではなく、再度研修を受ければ資格証の再発行は可能です。
現業から離れた私の場合は54時間の講習が義務付けられています。業務に差し障るのは当然のことで、この時期が近づくとスケジュールの調整に苦労します。毎回ケアマネージャーの心得から始まる長時間の更新講習に果たして意味があるのか、少なからず疑問を感じます。所有する国家資格である介護福祉士は、登録後は更新なく一生涯有効です。宅地建物取引士も、一日6時間の座学講習で主に5年間の法改正の講義で終了します。ケアマネージャーよりも法的責任を負っているこの資格でさえ、たった一日で終了します。16,500円の手数料で即日資格証が発行されます。(ちなみにケアマネ講習は28,500円で、資格証は別途手続きが必要になります)。
コロナ禍の令和5年度から、私が登録している東京都ではオンライン研修に一元化されました(座学一日コースとズーム一日コースが選択できます)。正直ありがたい変更ですが、そもそもケアマネージャーの更新研修が必要なのか、議論があることも事実です。昨年も一部の政党はその廃止を公約に掲げていました。
国は2000年の介護保険施行に合わせ「介護支援専門員」の資格試験制度を導入しました。本来ソーシャルワークは国家資格である「社会福祉士」「精神保健福祉士」が担うべきなのですが、その母数はあまりにも少なく、苦肉の策であったことは確かなことです。2017年までケアマネージャーの受験資格は5年の実務(在宅介護経験で10年)の要件のみでした。ソーシャルワークの経験のない合格者は、社福が学んできた膨大な知識を「研修」という名目で後付けで習得しなければならないのは理解できます。
「難関資格であるのに業務独占を名乗れない公的資格」「5年に一度の長時間の講習」「業務量と比例しない給与・待遇」
ケアマネージャーは国家資格ではなく、免許でもありません。都道府県認証の公的資格(公用資格)です。しかし国家資格である介護福祉士よりも受験資格は厳しく合格率の低い難関資格となっています。そして現業に就いたとしても決して待遇面で恩恵を受けるわけでもなく、その業務は多忙を極めます。更新研修の大幅な時間短縮と早急なケアマネージャーの待遇改善を求めます。
私たち「有料老人ホーム紹介センター」は誰でも自由に起業が可能です。参入障壁はありません。結果、介護業界を知らずに参入する相談員が急増し、お客様を混乱させていることも事実です。私たちの業界も「資格」「研修」制度を自助努力で築き上げていくことが求められます。
株式会社ケアカノン・プランニング
ケアカノン介護相談室
代表取締役 俵山 昇
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